ここ数年で良く耳にするようになった仮想通貨（暗号資産）。
それに利用されているのがブロックチェーンですが、仮想通貨取引やNFTをやっていても把握できている人は少ないです。
この記事ではブロックチェーンの技術や用途、デメリットについて初心者向けに解説していきます。
ブロックチェーンの概念
ブロックチェーンを日本語で表すと「分散型台帳」とも呼ばれます。ハイ、分かんないですよね？
これはデータ「情報」をブロック「箱」に入れて管理し、それを鎖「チェーン」で繋いでいるイメージ。
一つのデータが更新されたら他のネットワーク参加者にも共有されます。
一人が管理台帳を持つ中央集権とは逆の発想です。
ブロックチェーンの特長は？
ブロックチェーンのイメージは何となく分かったけど、それを使って何ができるのか？
いくつかあるので挙げていきます。
情報の改ざんが出来ない
上で説明したようにデータを更新したら、ネットワーク上の他の参加者の台帳も更新されるので、不正な取引は不可能。
更にデータをブロックに入れる時にハッシュ値を暗号化されています。
ハッシュ値とはデータを格納する時に作られる数値の事で、データに間違いが無いか確認するためにある。
費用が少なくて済む
ブロックチェーンの特徴である分散化は費用面でも効果が！
理由は1つのサーバーにデータを記録しなくていいため、保守メンテナンスのコストダウンになるからです。
ネットワーク参加者の手数料も低くなるという訳ですね！
サーバーダウンしにくい
ブロックチェーンはP2Pを採用していているので、1つのコンピュータに不具合が起こってもサービスが途切れる事はありません。
データが無くなったとしても他の機器で記録されているため安心です。
P2P（ピアツーピア）とは、ネットワーク上で、別々の機器を繋いてデータをやり取りできる仕組みの事。
ブロックチェーンにデメリットは無いの？
これまでブロックチェーンのスゴイ所ばかり挙げてきたけど、もちろんデメリットも有り。
データの削除が困難
データの改ざんが難しい反面、間違った処理を後で削除するという事ができません。
データの削除が必要な場合、ブロックチェーンは使えないことになります。
悪意ある者が介入するおそれ
ブロックチェーンは誰もが参加できる自由な環境ではあるけれど、みんなが善人というわけではないです。
もしかしたら悪いハッカーが潜んでいるかもという危険性はあります。
また、ブロックチェーンの取引成立条件は過半数の承認。
以前モナコインという仮想通貨で51%攻撃があり、１,０００万円の被害が出ました。
悪意ある集団が取引承認権を占有して不正取引を行ったという実例になります。
データの反映速度
ブロックチェーン上ではデータを分散管理しているので反映に時間がかかります。
お店での支払い等のリアルタイム処理には不向きなのが現状。クレジットカード並みの処理速度が求められています。
ブロックチェーンを使って何ができるのか
ブロックチェーンの技術を利用したサービスはだいぶ増えてきました。
ブロックチェーンに保存されたスマートコントラクトが仮想通貨に採用されている事は結構有名。
小売業では商品管理にブロックチェーンを使い、どの商品が店頭に出荷されたか、不適合がいつ起こったか等を把握できます。
前述した処理速度の問題が解決されたら、面倒なお役所の手続きもブロックチェーンを使って一瞬で処理できる日が来るかもですね。
ブロックチェーンは今後普及するのか
ブロックチェーンはまだまだこれからの分野だけど、普及していくためには消費電力の問題があります。
代表的な仮想通貨ビットコインの年間電力消費量は推定204.5TWhで、これはタイの消費量と同じくらい。
ただ、全てのブロックチェーン技術に電力が必要なわけではないので、一括りにしないよう注意です。
それと法整備やインフラが整っていないのも問題です。いくら良いサービスやアプリが出来たとしても提供出来ないのであれば意味ないですよね。
日進月歩の業界、見守っていき、「その時」が来たら波に乗れるようにしておきたいところです。
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